ブログをWordPressを使わずに作ってみた話|サーバー代0円で運用できる構成


このサイトは Claude Code(AIがコードを書いたりファイル操作をしたりしてくれるツール)を使って、転職活動・キャリア構築を効率化する過程を記録するために作った。最初の一歩として、「どうやってブログを作ったか」から振り返っておく。

きっかけ

本業ではSQLやBigQuery(大量のデータを扱うツール)、Looker Studio(データをグラフにするツール)を使って、会社の業務効率化をしている。ただ、それはあくまで「会社の中の仕組み」の話で、AIに実務そのものを任せて、実際に収益が発生するところまで一人で回せるのか試したことはなかった。手を動かして確かめたくなった。

やるなら、AIに「文章を書いてもらう」だけでなく「サイトの運用そのもの」を任せられる形にしたい。それがそのままブログの作り方を選ぶ基準になった。

ブログを作る方法、実は4つある

「ブログを作る」と聞くと WordPress(世界で一番使われているブログ作成ソフト)を思い浮かべる人が多いと思う。実際、自分も最初はそのつもりだった。でも調べてみると、選択肢は主に4つあった。

費用 評価
WordPress.com の無料プラン 0円 ✕ 却下
無料レンタルサーバー + WordPress 0円 △ 保留
有料レンタルサーバー + WordPress 月1,000円前後 ○ 王道
静的サイト + Cloudflare Pages(今回選んだ方法) 0円 ◎ 採用

WordPress.comの無料プランがすぐ消えた理由

「WordPress」と名前がついたサービスにも種類がある。WordPress.com は運営会社がサーバーごと用意してくれる手軽な方式で、無料プランもある。ただし調べてみると、今回の用途には向いていなかった。

  • アフィリエイト(商品やサービスを紹介して報酬をもらう仕組み)目的のサイトは無料プランでは規約違反になる
  • プラグイン(機能を追加する拡張ツール。SEO対策系のものが特に有名)が無料プランでは使えない
  • 独自ドメイン(〜.com のような自分だけのURL)も使えない

無料レンタルサーバー + WordPressという組み合わせも試算したが、勝手に広告が表示されたり、サービスが急に終了したりするリスクがあり、「まず試してみる」の土台としては不安定すぎると判断して保留にした。

有料レンタルサーバーを使う王道パターンも検討した。ただ、今回は自分でコードを書ける前提があったので、月1,000円のコストを払ってまでWordPressの資産(テーマ・プラグイン)に頼る必要はないと考えた。

決め手は「AIに運用ごと任せられるか」

今回いちばん重視したのは、記事を書くことだけでなく、AI(Claude Code)にサイトの運用そのものを任せられる構成にすることだった。ここでWordPressは相性がよくない。WordPressで記事を自動投稿するには、REST API(プログラムからWordPressを操作する仕組み)経由でパスワードのようなものを発行して、認証を通す必要がある。記事を1本書くたびに、この手続きを挟むことになる。

一方、Astro(静的サイトジェネレーター=あらかじめHTMLファイルを作っておく仕組み)を使うと、記事の実体はただのMarkdownファイル(.mdという拡張子の、シンプルなテキストファイル)になる。

Claude Codeが記事.mdを直接書く → git push(変更をサーバーに送る操作)→ 自動で公開完了

複雑な認証もパスワード管理も不要になる。記事の内部リンクを一括で直したり、古い記事を書き直したりする作業も、Claude Codeがファイルをテキストとして触るだけで完結する。

実際に作った手順

Astroの雛形は、コマンドを1つ打つだけで用意できる。

npm create astro@latest cclab -- --template blog --install --no-git

ここで一つ、地味だけど大事な判断があった。ファイルの保存場所だ。最初は普段使っているGoogle Driveの同期フォルダの中に作ろうとしたが、すぐにやめた。node_modules(プログラムが使う部品を集めたフォルダ)は数万個のファイルになることがあり、Google Driveの同期機能がこれに反応してパソコンが重くなってしまう。実害が出る前に、同期対象外の場所に切り出した。

もう一つ、Git(ファイルの変更履歴を管理する仕組み)の設定でも判断が必要だった。このサイトは匿名で運営したいので、変更履歴に本名のメールアドレスが残るのは避けたい。このプロジェクトだけに効く設定に変更した。

git config user.name "ccLab"
git config user.email "[email protected]"

公開(デプロイ)はコマンド1行

サイトの公開は、Cloudflare(無料で使えるサーバー・配信サービス)の公式ツールから1行で済む。

npm run build && npx wrangler pages deploy dist --project-name cclab

初回だけプロジェクトを作る手順が必要だが、それ以降はビルド(サイトを組み立てる作業)と公開の2ステップだけ。特別な自動化の仕組みを別途組まなくても、AIがこのコマンドを実行するだけで公開まで終わる。

お金の話

項目 費用
Cloudflare Pages(サーバー代) 0円(アクセス数の制限なし、独自ドメイン・SSL=暗号化通信込み)
独自ドメイン(.com) 年1,500円前後
そのほかのサーバー費用 なし

独自ドメインは今回 Cloudflare Registrar(原価販売なので安い)で取得したが、初めての人にはドメイン取るならお名前.comのような、国内シェアの大きい老舗サービスの方が情報も多く安心かもしれない。

年間1,500円、月に換算すると125円で運用できる計算になる。WordPressの有料レンタルサーバーだと月1,000円前後が相場なので、初期費用は1/8程度に抑えられた。

この方法のデメリットも書いておく

いいことばかりではない。

  • WordPressのテーマ・プラグインという便利な資産が使えない(見た目は自分でコードを書く必要がある)
  • お問い合わせフォームは別のサービス(Formspreeなど、無料枠あり)と組み合わせる必要がある
  • 「アフィリエイト×WordPress」のノウハウ記事が、そのままは参考にならない
  • コメント機能や会員機能のような、プラグイン1つで済むような機能も自作が必要

多少コードが書ける前提なら大きな障害ではなかったが、コードを触ったことがない人には、正直あまりお勧めしない。その場合は素直に有料レンタルサーバー + WordPressが安全だと思う。

次にやること

サイトの骨組みができたので、次はGoogle Search ConsoleとGA4(どちらもアクセス解析ツール)のデータをBigQueryに流し込む仕組みを作った話を書く。記事がゼロの段階から解析の準備をしておいた理由も含めて。